From: iwasaki@ed.kanazawa-u.ac.jp (Hiroshi Iwasaki) Newsgroups: fj.mail Subject: Tips for e-mail Date: 9 Sep 1996 11:08:52 GMT Organization: Fac. of Education, Kanazawa Univ., Japan Lines: 810 Message-ID: <510ts4$bur@icews5.ipc.kanazawa-u.ac.jp> NNTP-Posting-Host: kedws2.ipc.kanazawa-u.ac.jp X-Newsreader: mnews [version 1.19PL2st] 1996-02/03(Sat) 岩崎@金沢大学です。 うちのサイトの教育用にメールのマナーについてまとめてみました。 初心者用としては随分冗長になってしまったのですが、できるだけ いろいろな内容を網羅するようにしました。 ただ、用語や概念、事実などにあやまりがあるかもしれませんし、 余計なお世話といった部分もあると思います。ですから、できれば 査読していただき御意見を伺いたいと思います。(もちろん、こん な文書をつくること自体問題という御意見もあるでしょうが。。) #Netiqutte Guideline (RFC1855)もある今、存在価値が。。。。。 長い(800行程度)ので、ご注意ください。 -- iwasaki@ed.kanazawa-u.ac.jp ------------------------ここから---------------------------- Tips for E-Mail 1996/09/08 ver 5.0b3 電子メールを使う上で知っておいたほうがいいネチケット (Netiqutte = Network + etiqutte)とちょっとしたヒントについて まとめてみました。ここに書いてあることは筆者の個人的な意見で あり、なんら標準を規定するものではありません。またネチケット の内容も時ともに変ります。経験を積んで、貴方なりのスタイルを 確立して下さい。そのお手伝いになれば幸いです。 最初は●のついた項目を覚えるだけで結構です。メールを実際に使 いながら、その解説や◎○のついた項目も読んで下さい。 目次 [送り先のアドレスについて] ○返信先が意図した相手の正しいアドレスなのか確かめる。 [題名について] ●subjectに漢字を使うときは注意する。 [文書構成について] ●一行は60字(漢字だと30字)程度で改行する。 ◎用件がはっきりわかる短いメールを書く。 ◎文意の区切りは空行で。 ○段落は6〜7行にまとめる ○意味もなく一行おきに書かない。 [本文中の文字コードについて] ●「半角カナ」を使わない。 ◎機種依存文字は使わない。 ○補助漢字は使わない。 [署名] ●signatureは短めに。 [引用について] ◎著作権を尊重しましょう。 ◎引用には注意をはらおう。 ●引用は短めに。 [ネットワークについて] ●chain mailを出さない、転送しない。 ○非常に大きいサイズのファイルを送ってはいけない。 [情報の伝達について] ◎電子メール以外に適切な手段があればそれを利用する。 ○秘密事項は書かない。 ●デマを信じない、転送しない。 [内容について] ●出す前に相手の立場になって読み返そう。 ○相手にマナーを要求しない。 [知っておくと便利なこと。] ○メーラ ○メール配送プログラム ○ML(メーリングリスト) ○NetNews ○漢字のsubjectが何故文字化けするか。 ○MIME ○バイナリファイルを送りたい。 ○エラーメール [headerについて] ○Cc field ○Bcc field ○Reply-To field [メールで使う記号] ○引用符 ○SMILEY ○コメント行 ○リダイレクション 参考文献 Netiqutte Guideline (RFC1855) (日本語版 http://www.togane-ghs.togane.chiba.jp/netiquette/rfc1855j.html) 「ハッピーネットワーキング」山本和彦著 技術評論社 「インターネットコミュニティ」力武健治著 オーム社開発局 News Group: fj.*での議論 JUNETの手引(第2版) (http://www.cs.orst.edu/‾takikawm/fj/faq/guide2/) 初心者向けJUNET利用の手引き (http://www.cs.orst.edu/‾takikawm/fj/faq/junet-guide.txt) この文章の引用は自由です。再配布は、内容の改変がなくかつ利益 を伴わない限り自由にして下さって構いません。また、各サイトの 事情に合せた内容の改変は貴方の責任で自由に行なって下さって構 いません。なお、この文書の内容は無保証です。この文書に含まれ る誤りなどによって貴方が不利益を被っても/利益を逸しても、筆 者は一切責任を負いません。まちがいを発見されたり、御意見や御 質問などがありましたら下記のアドレスまでお願いします。 岩崎宏@金沢大学 iwasaki@ed.kanazawa-u.ac.jp ------------------------------------------------------------ [送り先のアドレスについて] 間違った、あるいは意図しない相手にメールを送らないようにしま しょう。 まちがったアドレスに送るとエラーメールが返ってきて2重のコス トになります。相手方のサイトだけでなく経由したサイトにも迷惑 になります。 ○返信先が意図した相手の正しいアドレスなのか確かめる。 返事メールの編集が終ったら、送る前に一度、宛先(To: Cc:)をチェッ クしましょう。あなたが意図してる相手ですか?他にも送るように なってませんか?もし、違う場合は適宜編集しましょう。 [題名について] 簡潔に内容を表わしたSubject(題名)を常に付けるように心掛けま しょう。 ●subjectに漢字を使うときは注意する。 文字化けして読めなくなることがあるからです。 大勢の人の努力により漢字のsubjectは以前より使える場合が増え ました。しかし、まだ漢字subjectに対応してない中継サイトが存 在したり、漢字のsubjectの仕様の違いがあったり、メールソフト にバグがあったりするので、subjectでの漢字の使用は注意が必要 です。 相手が漢字コードの題名を読めることがわかっている場合以外は、 無闇に漢字コードを使用するのは謹しみましょう。 でも、我々にはやっぱり漢字コードを使った方が表現力が豊かです。 どうしても漢字コードを使いたいなら安全策があります。asciiコー ドと併記するのです。 Subject: subject in alphabet / 漢字の題名 こうすれば、万が一文字化けしても大丈夫です。(ただし、niftyな どのようにsubjectの文字数に制限があると途中で切れてしまいま すから注意が必要です。) もちろん本文中では漢字は使えます。 [文書構成について] 相手の環境はあなたのと違うかもしれません。どのような環境でも 見易く、論理的にも読みやすく簡潔な書き方をしましょう。 ●一行は60字(漢字だと30字)程度で改行する。 通常エディタの一行は80字ですが、メールの一行はそれより短くし ましょう。 相手がどのようなメーラで読んでいるかわかりません。80字を越え る行のとりあつかいはメーラによってまちまちです。80字を超えた ときに折り変えすとは限りません。それを考えないと、相手が非常 に読み辛いものになります。 また一行が非常に長い(255字以上)とメール配送プログラムが通さ ないこともあります。 引用のしやすさも考えて、60文字から70文字程度で改行するように しましょう。引用時に引用符が付くことがあるので、それも含めて 80字以内になるようにするためです。 ◎用件がはっきりわかる短いメールを書く。 一般に電子メールを読むときは短時間でたくさんのメールに目を通 すことが多いです。相手が見る気になるような、また一目で用件が 分るような書き方をしましょう。 「要点を先にかく。」「箇条書にまとめる。」といった工夫が必要 ですし、手紙のように余計な美辞麗句を書くと、読みづらくなりま す。 不必要に長いメールは相手に迷惑ですし、真面目に読んでくれない かもしれません。長いメールを書く必要がある場合、最初に長いこ とをことわっておくのが親切です。相手は余裕のあるときに読むこ とができるからです。 ◎文意の区切りは空行で。 文の切れ目は「改行」でなく「空行」で表わすようにしましょう。 なぜなら、論理の区切りが一目でわかるので要点が取り易いのです。 ○段落は6〜7行にまとめる 意味が取り易く読み易い文章のために、適切な段落分けをするよう に心がけましょう。 10行も20行も続けて書かれた長文は、読み辛いですし、引用もし辛 いです。空行を上手く使って、段落分けされ論理的に明解な文章を 書くようにしましょう。6〜7行(漢字200字程度)以内を目安に、論 理構成を考えましょう。 つまり「一行60字×6〜7行以内+空行」という形式で書きましょう。 ○意味もなく一行おきに書かない。 エディターによっては、一行おきに書いた方が見易いことがありま すが、だからといって、そのようなメールを書いてはいけません。 相手もそうだとは限りません。空行は文の区切りとして使うもので、 装飾に使うものではありません。意味もなく一行おきに書かれた文 は散慢で読みづらいですから(この文章のように)、やめましょう。 [本文中の文字コードについて] 読み手がどのような機械/OS/メーラを使っているかわかりません。 あなたには読める文字でも相手が見ると空白だったり、違う文字を 表わしたり、酷い場合は相手のメーラが動かなくなります。 また、相手の端末で使用しているフォントがあなたのと違うことも あるのですから、文字の見栄えに拘るのはやめましょう。 ●「半角カナ」を使わない。 ◎機種依存文字は使わない。 ○補助漢字は使わない。 多くのメーラは「半角カナ」(1byteカナ/JIS片仮名/JIS X0201 GR) に対応してません。文字化けします。「全角」(2byte)のカナを使 うようにしましょう。(注意: 全角、半角という言葉は不適切です。 2byte文字、1byte文字というようにしましょう。) その機種独自の実装をした文字を機種依存文字といいます。機種に よって表示する文字が違うのですから注意が必要です。丸数字など の特殊記号は機種依存ですから使わないでください。 旧漢字などの補助漢字は全ての機種が対応しているわけではありま せん。特に固有名詞などの表記には注意が必要です。(だめな場合 は表示されないだけですが。) 電子メールで使える文字として (1byte) ascii文字 (JISローマ字) (Abc123#*%$/)など (JISローマ字は一部の文字がasciiとは違います。¥マークなど) (2byte) JIS第一水準漢字 句読点 (。、,.・:;?!)など 括弧・引用符 ((【〔[{[『“”‘’`´ )など 英数字記号 (Abc123#*%$/)など 矢印 (↓→)など ギリシャ文字・キリル(ロシア)文字 (αβγΣЯИ)など を含む JIS第二水準漢字 (ただし、第二水準漢字を読めないところがありうること は知っておいてください。) があります。 なかには同じ字体に二つのコードがふられている場合もあります。 片方は大丈夫なのに、片方が機種依存文字のコードという場合です。 こういうものは注意が必要です。罫線素片や一部の数学記号などで す。漢字変換表に機種依存の方のコードを割りあてている漢字変換 プロセッサも多く、問題です。 なお、禁止されているわけではないですが、asciiに存在する文字 (英数字など)を2byte文字で表わすのは嫌われます。特に2byteのス ペース" "は使わないようにしてください。「空白」として機能し ない(他の漢字と同じに扱われる)ので引用時などに困ります。また、 このほかにもコードしては大丈夫だが使って欲しくない文字("〓", "◯"などの特別な記号)があります。 また、非常に大事なことですが、漢字コードにはいくつかの種類が あります。シフトJISコード、JISコード、EUCコードなどです。メー ルではJISコードを使います。ただ、これはメーラやサイトの設定 が正しくできていれば、ユーザは通常は気にする必要はありません。 もし、あなたの送ったメールがすべて文字化けして読めないという 返事が来たときはJISコードを使っていない可能性があります。管 理者に相談してください。 [署名] signature(メールの最後につける署名)はあなたを表わすものです。 本文の終りも示すものですからできるだけつけるようにしましょう。 なお、signatureは絶対必要なものではありません。signatureを付 け忘れたので同じ内容ものをもう一度出し直す人がいますが、論外 です。また、signatureに書く自分のアドレスは正しいものを記入 するように特に注意しましょう。 ●signatureは短めに。 メールを使いはじめたばかり頃はsignatureに凝るものです。記号 を組み合わせて絵を書いてみたり、気の効いたセリフを入れてみた りと。それもメールの楽しみの一つですし、貴方のシンボルですか らいろいろ工夫するのはいいことです。でも、行き過ぎないように しましょう。 あなたが凝ったsignatureを付けても、相手は喜ぶとは限りません。 ましてや、何度もやりとりすれば、同じsignatureを何度も読まされ ることになります。長いsignatureは邪魔なだけです。 4行以内を目安にしましょう。不要な情報を省き、簡素なものがい いです。派手なsignatureは所詮自己満足です。 [引用について] ◎著作権を尊重しましょう。 歌詞や小説や画像などは著作物です。安易にメールで流したりしな いようにしましょう。違法コピーのソフトを送るなんてもってのほ かです。 ◎引用には注意をはらおう。 メールやNetNewsの記事も著作物です。第三者のメールなどを引用 するのにも注意が必要です。プライベート保護の意味からも、あな たあてに来た第三者のメールを無許可で引用してはいけません。 ●引用は短めに。 必要なところだけを過不足なく。 相手の文を引用して議論する場合、その議論に関係する部分だけを 引用するようにしましょう。無意味に関係ない部分やあるいは全文 ひどい場合はsignatureまで引用している人がいますが、これは読 み手に苦痛ですし、論点が見づらいです。 必要であれば、内容の改変にならないかぎり、一部を取りだす、改 行位置を変えるなどの編集をしても構いません。 しかし、あまりに短く引用すると、相手の文意が正しく伝わらない ことがあります。かといって、長いと冗長で読み辛くなり、あなた の意図が正しく伝わりません。 基本としては段落を単位とするのがいいと思います。 [ネットワークについて] 電子メールはネットワークを利用して配送されます。ネットワーク 資源を無駄にしないようにしましょう。また郵便と違ってメールの コストはあなただけでなく受け手もはらっていることを忘れないよ うにしましょう。 ●chain mailを出さない、転送しない。 chain mailとは不幸/幸福のメールのように数人の人に転送を強要 するものや、回覧メールのように不特定に転送を依頼したメールの ことです。 幸福のメールなど受けとる人に迷惑があるものを出してはいけない のは当然ですが、他に考えなければいけないことがあります。 chain mailはネットワークに多大な負荷を掛け、場合によってはネッ トワークの機能を麻痺させてしまいます。たとえ有用なあるいは人 命にかかわるメールでもchain mailにしてはいけません。 あなたがわずか数名の人に転送しただけでも、次の人もそれを繰り 返すので、倍々ゲームのように流通量が指数関数的に増えていき、 瞬く間にネットワークの許容量を越えてしまいます。何回も同じメー ルを複数の人から受けとることも多く、何より、発信元が明らかな 場合は問いあわせや苦情のメールでそこのネットワークはパンクし、 肝心の情報が発信元に届かなかったりします。 また、変更や訂正などがあるとその伝達もchain mailにせざるを 得なく、しかもそれが全ての人に伝達される保証もありません。 chain mailは絶対にやってはいけないことです。それを正当化する 如何なる理由も存在しません。 ○非常に大きいサイズのファイルを送ってはいけない。 50Kbyte以下,あるいは1000行以下を目安にし、超える時は分割しま す。それを守らないと途中で切れたり、相手方や経由するサイトに 迷惑をかけたりします。(ちなみに通常のメールはだいたい2Kbyte 程度です。) 実際にはこれを越えて送ることは可能な場合も多いです。しかし、 「細い」ネットワークも確かに存在しますので、一般的なこころが まえとして覚えておいてください。 [情報の伝達について] ◎電子メール以外に適切な手段があればそれを利用する。 電子メールの長所短所を理解して有効に使い分けましょう。 電子メールは便利なメディアですが、万能ではありません。メール は相手に必ず着くことを保証されてはいませんし、秘密が守られる 保証もありません。 使い方にも注意すべきです。早急な返事が必要な場合電子メールは 不適切な場合がありますし、簡単な意思の疎通に何回もメールのや り取りするようでは非効率的です。電話や直接会った方が有効な場 合はそちらを選択しましょう。また、多くの人に伝達したい場合、 NetNewsやWWWなどを選んだほうが、多くの人に見てもらえるうえ、 訂正や変更なども一元管理できますし、ネットワークの負荷を軽減 でき有効です。 ○秘密事項は書かない。 電子メールはネットワークを通して配送され、複数のコンピュータ を通ります。このとき、メールの内容が第三者に読まれない絶対の 保証はありません(勿論、ネットワークやコンピュータの管理者は それを防ぐために多大な努力をはらっていますが)。葉書に書いて 困るような内容(パスワード、クレジットカードの番号等)を電子メー ルで出さないのが安全です。 なお、将来、電子メールの暗号化対応が一般的になったら状況は変 ります。 ●デマを信じない、転送しない。 何人も経て伝わってきた情報の信頼性は低いことを肝に銘じてくだ さい。 コンピュータウィルスなどの情報などが転送されてくることがあり ます。何人もの転送したあとがあり、途中誰を経由したかはわかり ますが、肝心の第一発信者が不明だったりします。 こういうものは大抵デマです。デマを迂闊に信じないようにし、ま た、絶対に転送してはいけません。 これは他のメディアでも同じですが、電子メールの場合、従来のメ ディアでは考えられないほど情報が広く伝播し、また、chain mail 化する危険性もあり注意が必要です。 あなたが受けとった情報がデマかどうか判断するのに、まず、情報 の第一発信者が明記されているかで判断します。発信者が不明のも のは100%デマです(少くとも信頼に足りません)。 不安な場合、ネットワークの管理者に問い合せしてみるか、 NetNewsで尋ねてみるのが有効です。真偽がはっきりするまで、他 の人に転送などしてはいけません。 広域に情報を流したいときはメールではなくてNetNewsなどを使い ましょう。 [内容について] ●出す前に相手の立場になって読み返そう。 貴方はそのような意図ではないのに相手が傷ついたり、怒ったりす ることがあります。一度送ったメールを取り消すことはできません。 出すまえに、相手の立場になって読みなおしましょう。 メールでは貴方の顔は見えません。どういうつもりでいったのか相 手は判断できません。また、あなたも相手の状況や環境がわからな いままメールを書いていることもあるはずです。貴方が信じている 常識がそこでは通じないことも多いのです。 おもわずムカッとくるようなメールを受けとることもあります。で も、条件反射で怒りのメールを出すのはやめましょう。意外と、あ なたの読み違いということだって多いのです。ムカッときたら一晩 おいてみるのがいいです。そしてもう一度読み返しましょう。 ○相手にマナーを要求しない。 貴方は丁寧で誠実な言葉で手紙を書く人かもしれません。でも他人 にもそれを要求するのはやめましょう。「自分に厳しく相手には寛 大に。」これがうまくやっていく秘訣です。(難しいですが。。) ------------------------------------------------------------ [知っておくと便利なこと。] ○メーラ メールを読んだり、書いたり、送ったり、受けとるためのユーザイ ンタフェース。MUA (Mail User Agent)ともいいます。代表的なも のにEudora, mail, MH, WinBiffなどがあります。メーラによって 実装している機能が違ったりするのが問題になることがあります。 ○メール配送プログラム メールを二つのホスト間で受け渡しするためのソフト。MTA (Mail Transfer Agent)ともいいます。代表的なものにsendmailがありま す。メールはMTAを介して複数のサイトを経由していくことも多い です。 ○ML(メーリングリスト) 一つのメールアドレスに複数の受け取り人のアドレスをリストにし て登録しておくことができます。ここにメールを出せば登録したア ドレスすべてに送られます。これをメーリングリスト(ML)といいま す。 議論のためや同じ趣味を持つ人同志の情報交換に使われます。どの ようなMLがあるかはNetNewsのfj.archives.answersに"Active ML Lists in JP"が定期投稿されていますのでそれをみてください。 (http://www.iijnet.or.jp/IIJ-MC/odajima/ml/ML-in-JP/からも入 手できます。) あなたがMLを主催したい場合はサイトの管理者に相談してください。 ○NetNews ネットワークニューズ。バケツリレーで多くのサイトを経由して情 報を流していくシステム。商業パソコン通信の掲示板に似ていると 思う人も多いですが、原理や運営や雰囲気やマナーが大きく違いま す。不特定多数のいろいろな意見を持つ人が自由な雰囲気で(だか らときには辛辣な)議論をしています。 広域のNews Groupとしてfj.*などがあります。fj.*について知りた い方は、 「fjって何? ---わかるfj簡単ガイド」 (http://www.cs.orst.edu/‾takikawm/fj/whatisfj.html) 「fj.*の歩き方」 (http://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/local/around-fj/around-fj-j.html) を参考にしてください。 なお、NetNewsの記事にリプライメールを書くときには、newsに引 用可能かどうかを付記するようにしてください。 ○漢字のsubjectが何故文字化けするか。 大抵の場合は大丈夫なのですが、ときにあなたの書いた漢字の subjectが文字化けすることがあります。何故でしょう。 理由はいろいろあります。 1. メール配送プログラムによっては、漢字や仮名などの漢字コー ドに対応してない場合があります。そのときは題名中の漢字コード が始まることを示す記号の一部(ESCコード)が落ちたりして文字化 けしてしまいます。 2. 文字化けとは厳密にはいえませんが、よくあることに、相手が MIMEに対応してないということがあります。 あなたのメーラがMIMEに対応していて、漢字コードで書いた題名を ascii文字列に符号化しているかもしれません。これは、本来の文 字化けを防ぐためなのですが、残念なことにすべてのメーラがこの 符号化した題名を復元できるとは限らないのです。相手のメーラが MIMEに対応してない場合には、貴方の書いた漢字の題名は意味不明 の文字列に見えてしまいます。 3. あなたの使っているメーラが正しい処理をしていない。 PC上のメーラの中には、サブジェクトの漢字の処理に問題があるも のがあります。有名なソフトでも正しい処理をしていないものも多 く問題となっています。 これらの理由があるので、大丈夫であることがわかっている場合以 外は、題名の漢字の使用は用心すべきです。特にメーリングリスト 宛てなど、不特定多数の相手に送る場合は漢字を使ってはいけませ ん。 ○MIME Multipurpose Internet Mail Extensions。マルチメディアや多言 語、多機能などに対応した電子メールの多目的拡張のための規格 (RFC1521,RFC1522)。画像、音声などを電子メールで送れるように なり、複数のファイルをメールに取りこんだり、subjectの多国語 表示もできるようになります。近い将来にはすべてのメーラが対応 するでしょう。 多くのメーラが題名などのヘッダ部分の漢字の符号化、復号化に対 応してますが、全ての機能が実装されたメーラは現段階ではまだ少 く、未対応のメーラも存在します。 なお、題名の漢字コードはmimeで符号化せずにJISコードのままで 配送されるようにすべきだという意見もあり、題名の漢字コードの 取り扱いはまだ論議中です。 MIMEメールで画像などを付けるとメールの大きさが巨大になります。 ネットワークの負荷にならないように注意しましょう。 ○バイナリファイルを送りたい。 制御コードを含んだ一太郎の文書や実行プログラム、画像などのバ イナリファイルなどをそのまま送ってはいけません。送るときは ascii文字列に変換して送ります。uuencode,ish,BinHex等の変換プ ログラムを用いてメールに添付します。相手も対応している場合の み、mime機能やattached documentという機能を使うと便利です。 逆にこのように変換されてきたファイルを元に戻すときはuudecode などのソフトが必要です。身近の詳しい人に聞いてください。 ○エラーメール 間違ったアドレスや存在しないホストを書いたときはエラーメール が返ってきます。エラーメールにはエラーの理由ともとのメールが 同封されています。 そのときのFromは From: Mail Delivery Subsystem などとなっています。mailer daemonとはメールの発送を管理する プログラムです。 このようなエラーメールが返ってきたときはSubjectを見てください。 Subject: Returned mail: User unknown Subject: Returned mail: Host unknown (xxx.xxx.jp.: host not found) 前者はuser名が存在しませんという意味です。書き間違えたか、す でに相手がそこにいない場合です。後者の場合はホスト名 (user@xxxx.xxx.xx.xxの'@'マーク以下です。)が間違えています。 エラーメールが返ってきたとき、それをそのままリプライすると管 理者に行くので注意してください。送りなおす場合は元のメールを 訂正してください。(エラーメールの末尾に本文が付いているので 再編集してTo:行を書きなおしてもいいです。そのときは余計な情 報を消してください。 なお、エラーメールの内容の意味がわからない場合は自分のサイト の管理者に聞いてください。管理者のアドレスは通常postmasterと なっています。 [headerについて] メールの最初の部分をヘッダといいます。宛先や送り主、その他い ろいろな情報や指示が書きこまれています。 ○Cc field CCとはCarbon Copyの略で、同じ内容のメールを複数の人へ同時に 送りたいときに、headerの「Cc:」で始まる行(複数行に分けて書け るので、正確にはfield)に書き込みます。 例 : To: hoge Cc: boke,foo,bar このメールはhogeのほかにboke,foo,barに届きます。 なお、 To: hoge,boke,foo,bar としても効果は同じです。 Ccでおくる相手のアドレスは間違わないようにしましょう。確かに 存在するのを確かめてから、記述するようにしてください。さもな いとエラーメールが返ってきてもう一度送りなおさねばならず、ま た他のCcで送られた人が返信する場合にもエラーが発生し、迷惑で す。 ○Bcc field Blind Carbon Copy。コピーを送るという意味ではCc行と同じです。 Ccの行に書いたadressは送った相手にも伝わりますが、Bccの行の 内容は相手にはわかりません。秘密裏に:-)コピーを送りたいとき はBccの行に指定します。 保存および確認のために Bcc: 自分のアドレス とすることが多いです。 ○Reply-To field メールの返信をFrom:行に書かれているアドレス以外のところに送っ てほしいときに、この行をheaderにつけます。 以下の例は foo が自分のアドレス以外から出したメールと考えて 下さい。 --------------------------------- To: hogehoge@somewhere from: bar@elsewhere Reply-To: foo@somewhere hogehoge様。fooです。今、出張先のbarさんのところからメール を書いています。 (略) 今から戻りますので、返事は私のアドレスに届くようにしておき ます。お土産、期待しててね。 -- foo xx -------------------------------- この場合、返信はfoo@somewhereに送られます。Reply-To行がない と、本来関係のないbar@elsewhereに送られます。 MLなどでは返事が発信者でなくMLに届くように、Reply-ToがMLのア ドレスになっていることが多いです。 [メールで使う記号] ○引用符 メールの返事を書くとき、相手の文章を引用するこができます(そ のしかたはメーラによって違います)。そのとき、引用部分を示す 記号が引用符で行頭に付けます。引用符はメーラが引用時に自動的 につけてくれることもありますし、手で編集してもいいです。引用 符にはいくつかの系統があります。 記号一字 > これは引用を示します。 > これは引用を示します。 名前+記号 hogehoge> これは引用を示します。 hogehoge> これは引用を示します。 もとは前者が主流でしたが、最近名前つきの引用符が流行っていま す。これは便利ですが、引用が重なると不便です。 何回もメールのやりとりをしたり、MLで議論が進むと、 hogehoge>foo> bar> baz> 私はだれでしょう。 のように引用符が重なって、元の発言がだれだったかわかりづらく なりますし、一行の文字数が増えてしまします。そのときは、発言 者がわかるようにその部分の引用符を baz> 私はだれでしょう。 と必要に応じて書き変えたほうがわかりやすいです。 なお、最近は二つの方法の折衷である、 hogehoge> > これは引用を示します。 > これは引用を示します。 が使われることもあります。段落毎にその発言主を明示するやりか たです。 ○SMILEY face markのこと。文章のニュアンスを表現するために記号をつかっ て顔を表わしたものです。日本では縦書きの顔が使われますが、英 語圏では横向です。文意を柔らげたり、非難してるわけでないこと を表わすのに使います。 代表的なもの 笑顔 :-) (^^) (^_^) 泣き顔 ;-< (;_;) (T_T) 冷汗 (^^;) ^^; あっかんべー :-P 不満 :-( 謝罪 _o_ (__) 詳しくは http://www.etl.go.jp/People/harigaya/doc/kao_his.html を見てください。 この記号が相手に通じる保証はないですし、あまり使い過ぎると軽 薄に見えたり、年配の方の不評を買うので(T_T)注意しましょう。 ○コメント行 "#"から始まる行です。もともとUNIXのshell script(バッチファイ ルのようなもの)のコメント行を表わす"#"から来ています。「無視 して下さい。」という意味です。「ひとりごと」や、突っ込んで欲 しくないことを書くのに良く使われます。 この記号を見たときは軽く読みとばしてあげてください。 でも、コメント行に何を書いても許されるというわけではありませ ん。また、コメント行の内容に意見を言ってはいけないというルー ルもありません。だから、それを踏まえてコメント行を書くべきで す。 コメント行は話題の筋から外れることを示す記号だと理解してくだ さい。本筋とは直接関係ない意見を書きたいとき、コメントという 形で書けば論理の展開の邪魔はしませんし、相手がそれに意見を書 いてくれて、別の話題が盛り上ることもあります。 #でも、単なる独り言を言いたいときにも使ってます。 ○リダイレクション UNIXではcat > fileのように標準出力をファイルに落すために redirectionというのがありますが、それを流用したものです。 複数の読み手がいる場合、特定の人へのメッセージを表わします。 例 : preprintできました。送ります。> ○○くん ------------------------------------------------------------