WITH1997ネットワーク研究分科会

発言者 東金女子高等学校        高橋 邦夫
発言者 川崎市立川崎総合科学高等学校  宮澤 賀津雄
助言者 千葉県情報教育センター     眉山 俊裕
助言者 グローバルコモンズ       金子 洋子
司 会 千葉県立姉崎高等学校      藤岡 孝夫

学校におけるインターネットの利用

           東金女子高等学校 高橋 邦夫

1、提案理由
 本校は、平成7年から文部省・通産省による100校プロジェクトに参加してインターネットの利用研究を行っている。この間、ネットは黎明期から爆発的なブーム期を経て、新規にインターネットの利用を始める学校も増加しているが、「インターネットは学校でどのように活用できるのか」は共通する問題意識である。先駆的な活用実践例を検討することは、各学校が教育活動に役立てる方策を開発する上で参考になるものと思われる。
 本発表では、過去3年間に収集してきた各地の小・中・高校におけるインターネットの実験的な活用事例を紹介し、それらをもとにインターネットの利用がひらく教育の新たな可能性を検討する。

2、研究内容
 小・中・高校における先駆的な活用事例において、電子メール、WWW、電子ニュース、ビデオ会議など各種のネットワークサービスを利用してインターネットが教科学習や課外活動に役立てられている。各サービスをどのように組み合わせ、どの単元で、どのような学習に役立てるかについては個々の教師の「味付け」によって様々な活用方法があるが、遠隔地との日常的交流や地域・外部社会人との交歓などネットワークを利用しなければ体験できないものもある。マルチメディア教材の宝庫であるのはもちろんだが、成果発表や交流によって実現する「開かれた」学校の状態は、知見の拡大、成果の共有により共同体における自分の位置を確認し学習動機の明確化することに役立ち、自ら主体的に学ぶ意欲と能力の養成に資するものであるといえる。

3、未来に向けて
 インターネットでは日々新たな技術開発があり、それによって次々と新たな活用の途が開かれる。当面予想される諸問題もいくつかあるが、技術的対策で解決できるのもインターネットの利点である。インターネットが教育に貢献できる場面は無数にあり、活用方法によっては学習効果が飛躍的に向上することも考えられる。
 各地の教師のアイデアによる実践報告を即時に入手し参考にできるのもネットワークの魅力であり、教師間の情報交換やコラボレーションを通じて画期的な教育方法の開発が行われることも期待できる。ネットワーク上での共同研究・開発企画も種々立ち上がっており、各人の積極的な参加と貢献が望まれる。


学校におけるインターネット接続環境の研究

  川崎市立川崎総合科学高等学校 宮澤 賀津雄

1、提案理由
 本校は、平成5年に全国に先駆けインターネットの教育利用に取り組みをはじめ、平成7年からは100校プロジェクトの先進実証校として活動している。
 小・中・高校におけるインターネットの活用は近年注目を浴びているが、その導入には様々な課題を解決しなければならない。本校での5年間にわたる実践経験を基に、学校に新たにインターネットを導入する場合の留意点と教育利用における最新動向を紹介する。

2、研究内容
 ネットワーク接続環境の構築や運用の方法、インターネットを活用した教育方法の開発に関して、本校における実践と、各地の研究会や海外視察などを通じて研究を行っている。地域ネットやプロバイダ経由の接続のほか、教育センターを中心とした運用など各種の形態があるが、最近では新しいネットワークサービスの登場やコンピュータ技術の進展によって学校へのネットワークの導入は容易になりつつあり、実験啓蒙段階を終えて普及と教育方法開発の実践段階への移行が始まっている。

3、未来に向けて
 わが国のネットワーク化において、教育の分野は100校プロジェクトをはじめとする成果が目覚ましく、関係各方面から高い評価を受けている。しかし、この導入プロジェクトが終わった後の全国的な教育利用に向けては、次のような課題の解決に向けてシステマティックに取り組む必要がある。
技術的課題:生徒・教員が取扱いやすい機器の開発(単純な操作でインターネットが管理できる事)
財政的課題:機器の整備の支払方法、回線費用、メンテナンス費用の低減化、経費の固定化、請求の一本化。
運営的課題:生徒各自へのIDの発行の容易化とセキュリテの確保
教育的課題:レイティングをはじめとする有害情報等への技術的な対策。
 21世紀の情報化社会の実現に向け、その基礎となる情報基盤の充実、機器の開発、人材の育成等の課題に対する取り組みは最重要案件といえる。インターネット普及は解決法の一つであり、端緒となる教育分野へのアプローチも、企業参入を含めますます盛んになると考えられる。今後は、教育現場が必要とするものが、企業の商品等にいかに反映されるかが重要な鍵になるであろう。